鼻汁(鼻水)
鼻汁がさらさらの水のような状態の時はアレルギー性鼻炎や鼻風邪(急性鼻炎)が考えられます。くしゃみ、鼻づまりが伴うこともあります。数日で収まってしまうものは鼻風邪(急性鼻炎)であることが多いですがアレルギー性鼻炎の一種で寒暖差の影響で鼻汁がでる血管運動性鼻炎というものもあります。
鼻汁がネバネバしたり、黄色くなるような時は副鼻腔炎というものが疑われます。きっかけは風邪ですがそれが悪化して副鼻腔という頭蓋骨にある空洞に炎症が続いてしまい黄色やネバネバした鼻汁が続くようになります。これが長い期間続くものを慢性副鼻腔炎(昔の蓄膿症)といいます。風邪のときに黄色いネバネバした鼻汁がでるときは急性副鼻腔炎という状態になっていると考えられますが長い期間続くことがなければ心配はありません。
鼻づまり(鼻閉)
アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎でも鼻がつまりますがこれらは大概両方の鼻がつまります。これに対して片側の鼻の通りだけが悪くなることがあります。これは片側の慢性副鼻腔炎だったり、鼻中隔湾曲症という鼻の中央にある壁(鼻中隔と言います)が成長の過程で曲がってしまい片側の鼻だけがいつもつまってしまうことが起こる病気です。これは時間がたつと反対側の鼻の粘膜が腫れてきて両方つまってしまうこともおきます。飲み薬で改善しにくいもので手術が必要になることがあります。
鼻血(鼻出血)
鼻血は多くの方が経験する症状だと思います。副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎で鼻をかんだりいじったりすると鼻血が出やすくなります。出血は鼻を左右に分ける壁(鼻中隔、びちゅうかく)の手前(キーゼルバッハの部位と言われます)から出ることが多く、まず綿球などを鼻に詰めて小鼻(鼻翼)を5分ほど抑えると止まることが多いです。繰り返してしまう方キーゼルバッハの部位に来ている血管が浅くなり拡張してしまうために傷つきやすくなっている可能性が高いです。そのようなときには鼻に痲酔液を付けたガーゼを入れて痲酔し電気メスで灼くと出血が収まることが多いです。
鼻がのどにまわる(後鼻漏)
鼻をかんでも鼻水が出ないで、のどに回ってしまうことを後鼻漏(後鼻漏)と言います。これは慢性副鼻腔炎の時に見られることが多いですが、似た症状で違う病気の事があります。慢性上咽頭炎というもので鼻とのどの境の場所でここに慢性の炎症が残りやすくそのようなときはいつも鼻の奥に何かが張り付いたような感じが続くことがあります。このようなときは薬の他に上咽頭に塩化亜鉛という薬をぬり(上咽頭擦過療法と言います)鼻からネブライザー治療を行うことで症状が軽くなることが多いです。ただこの慢性上咽頭炎はしつこいことが多く治るのに時間がかかることが多いです。
臭いがしない
慢性副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎で鼻づまりが続くと臭いが感じられなくなることがあります。ほかに風邪などで臭いを感じる神経が傷害されると臭いを感じなくなることがあります。また喘息の患者さんに生じる特殊な副鼻腔炎に好酸球性副鼻腔炎というものがあります。これは鼻の中にポリープ(鼻茸)と言う塊ができてしまい鼻づまりと嗅覚障害が生じる病気です。ステロイドで一時的に良くなりますが、近年、生物学的製剤という特殊な薬の注射で回復する事が知られてきました。




